混合ワクチンとは、感染すると命に関わってしまうような感染症に対して免疫力(抵抗力)をつける為に行う予防治療のひとつです。子犬・子猫の時期は、確実な免疫をつくる為に、複数回の注射が必要です。またその後は、年1回の追加接種が重要となります。
狂犬病は犬だけでなく人間や猫などを含むすべての哺乳類に感染します。いまだ治療法がなく、一度感染すると99.9%死亡する恐ろしい病気です。日本国内では1956年を最後に発生していませんが、東南アジアなどの近隣諸国では現在でも死亡者が絶えない感染症です。
フィラリア症は蚊に刺されることで感染する寄生虫疾患です。犬の場合、フィラリア虫体は心臓や肺動脈に寄生します。咳が出る、息切れ、疲れやすいなどの症状がみられます。重度の寄生の場合フィラリアが心臓の弁にからまり死亡する場合があります。フィラリアは蚊の発生する時期に合わせて、この地域では4月末から12月末までの予防が必要です。
ノミやマダニは、犬猫の皮膚や被毛に寄生します。ノミ・ダニに刺されると痒みやアレルギー性皮膚炎の原因となるだけではなく、ペストや瓜実条虫などの伝染病を引き起こす可能性もあります。また、マダニは人間にも寄生し、重症熱性血小板減少症候群や日本紅斑熱などを引き起こす原因になることもあります。
全身麻酔をかけ、卵巣と子宮または精巣を取り除く手術です。繁殖の予定がなければ、不妊手術を行うことで様々な病気を予防することができ、発情期の行動での飼い主様のストレスも軽減できます。
獣医師が犬・猫の疾患の治療などを行う際、人間の場合と同様、栄養学的サポートが必要な場合があります。治療の内容に合わせてフード中の栄養成分を調整し、治療を補助する目的で提供されるフードで、一般に犬・猫のフード(主食及び間食)として認識されることが明確であるものを療法食と呼びます。昨今の療方食の種類は多岐にわたり、主成分や生産産地など様々な物があります。使用の際には獣医師に相談してご使用ください。